私が主催した勉強会活動の歩み(2013年1月版)
現在、050 plusの開発を担当していますが、思い起こせば勉強会活動をしてなければ、このようなサービスを生み出すきっかけは遅くなっていたかもしれません。またP2PやラージスケールNATにおいても勉強会活動がなければ私が仕事として携わることはなかったかもしれません。
勉強会活動が私に与えた影響は後日考察を述べることとして、今回は今まで私が主催あるいは関わってきた勉強会活動の歩みをまとめてみたいと考えています。記事を書くきっかけは勉強会活動に興味のある方からの質問でしたが、私もなぜ勉強会活動によって業務上貴重な経験ができたのか振り返る良い機会になりました。
また改めて勉強会活動を振り返ると、多くの素晴らしい人と出会えて本当に良かったと思いました。この出会いによって今の私がいると確信しています。
なお、2008年の「私が主催した勉強会の歩み」の追記・改訂版となります。
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☆P2P関係の勉強会
□概要
P2Pに関わる事項であれば技術、サービス、著作権問題等問わずユーザから研究者まで幅広く議論できる場を提供する。P2Pに興味を持つ人であれば誰でも参加可能。
P2Pのブームが去り、また違法ダウンロードの影響によりP2P技術を携わる人は2004年当時非常にポジションとして危ういものがありました。そのような背景からP2P技術は本来もっと素晴らしい技術であることを啓蒙するために開いた勉強会。この勉強会を通じて多くのP2P研究者・開発者を輩出することができました。その一部の方はP2P教科書を執筆しています。私の原点となる勉強会です。
第1回P2P勉強会(台東区生涯学習センター 2004/9/4,50名)
第2回P2P勉強会(電気通信大学、2005/2/26,100名)
第1回DHTオフ会(筑波大学,2005/6/26,35名)
第2回DHT勉強会(金沢工業大学虎ノ門キャンパス,2006/9/18,80名)
関西DHT・P2P勉強会(新大阪丸ビル本館、2006/12/3,30名)
情報共有(P2P)研究会(*主催者は違うけども、実質的にはP2P勉強会)
(機械振興会館,2008/2/29,80名)
・出版物
P2P教科書 (2007年12月)
UNIX MAGAZINE P2P特集号(2006年10月号)
☆Skype Conferece, VoIP Conference
□概要
P2P勉強会のスピンアウト的勉強会。P2P応用技術として注目されるSkypeをサービス、技術の両面で議論する勉強会。またそれに続くVoIP ConferenceはテーマをVoIPに拡大。VoIPの講演会は法人向けで非常に高価なものが多かったため、参加費無料且つ有識陣を揃えることで差別かする戦略を行いました。情報処理学会と連携したきっかけとなった勉強会です。
このときからいずれはVoIPサービスを自分で作ってみたいと考えていましたが、まさか050 plusの基礎技術から開発まで担当することになるとは思ってもいませんでした。
Skype Conference 2005(電気通信大学,2005/9/3,150名)
VoIP Conference 2007(金沢工業大学虎ノ門キャンパス,2007/1/21,80名)
VoIP Conference 2008(NICT,2008/2/8,60名)
・出版物
次世代VoIPを考える -VoIP Conference 2008での議論から- (情報処理 Vol.49 No.8)
☆SBM(ソーシャルブックマーク)研究会
□概要
当時はてなブックマークのヘビーユーザであったため、SBMに関わる研究物を興味本位で探したところ、国内でソーシャルブックマークに関わる議論がほとんどされてないことが判明。それであれば、自分で勉強会を開いたらどうだろう?と始めた勉強会。WEB関連企業とのパイプができた勉強会でした。
第1回SBM研究会(東工大大岡山キャンパス,2007/7/12,100名)
第2回SBM研究会(IIJ本社、2008/12/6,150名)
第3回SBM研究会 (東工大大岡山キャンパス、2009/9/13,100名)
・出版物
ソーシャルブックマークは進化し続ける!-ソーシャルブックマーク研究会の議論から(情報処理、Vol.49,No12)
☆Twitter研究会
□概要
SBMのブームが落ち着いて、Twitterが流行する兆しが2008年ごろありました。SBM研究会の成功を受けて、再度Web関連の勉強会を企画。Twitterのハッシュタグによって参加者が講演者に質問する、Twitterアカウントで座席表を作る等、Twitterの可能性も模索しました。
・第1回Twitter研究会(慶應大学SFCキャンパス、2009/12/5,150名)
・第2回Twitter研究会(東工大大岡山キャンパス、2010/9/4 ,100名)
・第3回Twitter研究会(フューチャーアーキテクト株式会社本社,2012/1/28,120名)
・出版物
"I" 見聞録 : Twitter研究会(情報処理、Vol.51,No.6)
・パネルディスカッショ
言語処理学会第17回年次大会「パネルディスカッション:Twitterと言語処理」
☆WebSocket勉強会
□概要
HTML5関連の技術において、個人的にもっともWebサービスの可能性を広げると考えているWebSocket技術に焦点を当てた勉強会。SBM/Twitterがややサービス寄りの勉強会にあるのに比べ、原点復帰をこめて技術に中心をおいた勉強会。
・第1回Websocket勉強会(IIJ,,2011/5/18,100名)
☆オフィスツアー(会場は各事業者様オフィス、参加人数は10人程度)
□概要
ふらっと気軽に参加できるラフなIT勉強会。IT技術に関心があれば参加条件は特になし。
先端的な技術を有する企業のオフィスを訪れ、デモやプレゼンを通し率直な意見交換を行う。また参加者間のコネクション形成を支援する。
Skype (2007/8/10)
BitTorrent(2007/10/5)
アリエルネットワーク(2007/11/16)
吉田鎌ヶ迫 (2008/1/18)
グリッドソリューションズ(2008/4/25)
コミュニティエンジン(2008/7/4)
Opera(2008/10/10)
チームラボ(2010/2/19)
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2013年は延期している第2回Websocket勉強会と第4回Twitter研究会を成功したいと考えています。今年も勉強会活動を是非応援してください!
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