[Web]アクセス数と、はてブ「ブックマーク数」の本質的な違いについて
先日、[Blog]私がアクセス数よりもはてブのブックマーク数を気にする理由を書いたところ、大きな反響を頂いた。
はてブのブックマーク数をBlogの質の客観的な評価基準になるかもしれないという提案をしたところ、賛否両論頂いた。どちらの意見もとても筋が通るものであった。
反響に対する私の意見を言う前に、まずはアクセス数とはてブのブックマーク数の違いについて、少し整理してみよう。
アクセス数:
HP、Blog、検索エンジン等のリンクにより、該当Blogを閲覧した回数。該当Blogを閲覧するかどうかは「リンクされたページの内容、表示」に大きく依存することに注意!
該当Blogの内容が必ずしもアクセス数に結びつくわけではない。また瞬時に他のページに飛んでも、じっくり内容を閲覧しても1閲覧で1アクセスである。ユーザがBlog内容に関心を持っても、関心がなくても1閲覧で1アクセス。
この点でアクセス数とはユーザアクションの「1次反応」と呼ぶことにしよう。
はてブのブックマーク数:
該当Blogを閲覧した人で、その記事についてユーザがなんらかの興味対象となり、「且つブックマークする」というアクションまで結びついた数。
Blogの内容に、はてブのブックマーク数は大きく依存する。この点ではてブのブックマーク数とは、ユーザがBlogの内容を吟味して能動的にブックマークする行為であり、ユーザアクションの「2次反応」と呼ぶことができる。
上記についてもっと整理してみよう。
明らかに アクセス数>はてブのブックマーク数である。アクセス数が少ないと、はてブのブックマーク数が少ない可能性がある。そこで、Blogの「注目度」を客観的に評価する基準として、
該当Blog記事の注目度=はてブのブックマーク数/アクセス数
という指標が使えるかもしれない。
また、アクセス数が単にBlogを閲覧したという「点」の情報しかないのに対し、はてブのブックマーク数は「タグ」「コメント」というユーザ興味動向、つまり「ベクトル」の情報まで含まれていることも重要である。
さて、
>はてブのブックマーク数をBlogの質の客観的な評価基準になるかもしれないという提案をしたところ、賛否両論頂いた。
ということに対する私のコメントである。
確かに、はてブのブックマーク数がBlogの質を完全に評価するのは問題がある。
その原因を大きく分けると、2点ある。
[問題点1]はてブのユーザ層の偏り。ユーザ層はイノベーターorアーリーアダプターがメインで、興味も偏りがある。
[問題点2]Blogの質が高くても、はてブのブックマークされない可能性が高い場合があること。
上記に該当するのは、そもそもBlogアクセス数が少なかったり、あるいはBlogの内容がコアな場合、またはまだ注目されてないような分野の記事だったりする場合である。
まずは問題点1であるが、はてブのユーザ数が増えればある程度解消するだろう。(どの程度のユーザ数ならば上記問題が解消されるか検討する事は、とても興味深いことだろう。)
問題点2はとても深刻な問題である。そもそもBlogの質というのは、時間や状況において刻々と変化する場合があるからである。私の記事においてもリリース1年後に突如注目されることになった場合がある。
問題点2を解消するには、はてブのブックマーク数だけに頼らない、なんらかのロジックが必要だろう。
ただ多くの反論にあった「Blogの質を客観的に評価すること自体ナンセンス」ということについては、大きく反対する。というのは、これだけBlogが多く氾濫すると、ユーザが本当に記事内容が良いBlogに素早く辿りつく何らかの方法が必要であると痛感しているからである。それは、検索エンジンがAltavistaからGoogleにシフトしたように。
Blogの質に対する、評価の研究が今後も必要であろう。
もう一つ私が大きく言いたいことは、
「Blogの質が高いからと言って、はてブのブックマーク数が多いとは限らないが、はてブのブックマーク数が多いBlogは大抵注目すべき内容が包含されている」ということである。
注目=質とは必ずしも限らないが、記事の分野によっては注目が質に近似される場合もあるだろう。
SBMは単なる広告ビジネスを超えた可能性があると私は認識している。例えば、法人顧客に対するキーワードにに対する注目度のレポート作成、あるいはSBMのユーザ層とブックマークしたタグを分析して、マーケティング情報にする等。もちろん私が提案したようなBlogに対する検索システムへの応用。
SBMはもっと多くの人がビジネス的側面から研究すべき分野だと思う。
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コメント
あのー、ちょっとよろしいでしょうか?
「SBMはもっと多くの人がビジネス的側面から研究すべき分野だろ思う」という箇所の、
「研究すべき分野だろ思う」は、
「研究すべき分野だろう」か、
「研究すべき分野だと思う」ではないでしょうか。
投稿: miwako | 2006.06.11 11:19