[SBM]組織限定のソーシャルブックマークの必要性
ソーシャルブックマーク(SBM)の認知度が上昇しているが、ビジネスで活用していることが十分されているとは言えない状況である。
□一般的なSBMをビジネスで使う場合の懸念点
私はSBMとしてはてなブックマーク(以後はてブと略する)を利用しているが、ビジネスのためにはてブを利用するのは、少しためらいがある。
というのは、SBMを利用することで
□その人の趣味がわかる
→その人の興味対象がわかる
→その人の研究、ビジネス対象がわかる!
と繋がるからである。特に研究や新規ビジネスを模索している場合、他人から自分あるいは組織が考えている「ネタ」がバレてしまう恐れがある。
□組織限定でSBMを作ったらどうなるか?
もし、組織限定のSBMができるとすれば、上記の懸念はもちろんなくなる。
しかしそれ以上に組織限定のSBMには利点がある。
利点を列挙してみよう。
[利点1]自分、自組織のネタ情報が外部に漏れない(既に説明済み)
[利点2]社内限定ページ、社内共有フォルダ・ファイルをクリッピングできる
[利点3-1]社内SNS、社内Blogよりも社内SBMの方が簡単にユーザが参加できる
[利点3-2]社内SNS、社内Blogよりも社内SBMの方が簡単に管理者が維持ができる
[利点4]社内SNS、社内Blog導入のトリガーになる
[利点5]社内組織、社員の興味対象が時系列で簡単に分析できる
ということである。
利点2について説明しよう。
社内限定ページを一般のSBMでクリッピングするのはためらうだろう。このような社内リソースを簡単に管理するのに、社内SBMは適している。
特に、頻繁に使う社内ファイル等はこのような社内SBMがあれば、他の社員も簡単にアクセスすることができて、とても有効だろう。社内ページ、ファイル等は頻繁に更新されるので、一人でリンク集を作るよりは、SBMで管理した方が良い一例である。
利点3であるが、社内SNS、社内Blogはユーザにコメント等書き込みをすることが要求される。これは、ユーザにとって煩わしく感じやすいところで、また社内の人間が見るだけに書き込み内容、コメントに対して神経質になりやすところである。
リーダ的な存在や、いわゆる「盛り上げ屋」(場合によっては意図的にこのようなユーザを作る場合がある)がいないと、ユーザは書き込みをするきっかけがなくなり、結局社内SNS、Blogが十分活かしきれないことも多い。また、管理者がコメント、書き込みが適切かチェックをすることも必要であり、管理者としてはとても重労働である。
社内SBMであれば、リンクに対するタグとコメントしか記述できないので、ユーザがSBMに書き込みのも、利用するのも簡単だし、もちろん管理者がSBMをメンテナンスするのも簡単である。
利点4であるが、まずは社内SBMで実験して、それが成功したら社内SNS、Blogに繋げるということが考えられる。Webリンクという、社員がもっとも気になる情報の一つを共有する、という成功受けて、よりハードルが高い「書き込み」「コメント」までユーザのモチベーションを上げることができるからである。
利点5は社内SBMならでは利用法である。管理者はタグ等を調べることで、「ある特定スキル」に強い人員を簡単に探すことができる。反論意見もあるだろうが、このようなSBMを活用している人のタグから、異動組織の参考にすることもできるだろう。または社員がどのような情報に関心があって、どのような情報に関心がないか分析することで、その社員が「社員研修」する際の重要分野を変化させることも考えられる。
この組織限定のSBMであるが、組織別に閲覧できるカテゴリを決めることも面白い事だ。
例えば、[購買部限定]というタグがあると、購買部以外の人は記事を読むことができない、などである。
社内SNS、Blogばかり注目されているが今後はユーザ参加が容易な社内SBMが注目される時代がすぐそこに来ている。
そろそろ、社内SBMの開発に力をいれてはどうだろうか?私は「はてな」のビジネス事業として、社内SBMのパッケージを売ることも興味深いのではないか、と思っている。
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