[SNS][勉強会]オフ会、学会、勉強会のターゲット戦略
既にご存知のように私はP2P勉強会やskype勉強会(これはskype conference JAPAN 2005になる予定(笑))の企画や運用をしているのだが、このような勉強会についてどのような人をターゲットにしていて、どのような目的を考えているのかBlogに書く機会がなかったので整理してみる。
まずはオフ会。色々な種類があるのだが、一般的なオフ会の場合ターゲットは大抵ライトユーザあるいはそのトピックに対してちょっと関心があります!と言う人が多いと思われる。(もちろん、中心メンバなどにはコアなスキルを持った人が多い。)ノリとしては「とりあえず」会って、色々なディスカッションをしたり、共通のトピックを元に出会いを楽しむということだろう。SNSを使ったオフ会の大半はこれだろう。
次に学会だ。学会に参加した事がない人ももちろん多いと思うが、こちらはかなりニッチな層をターゲットとしている。学会自体は一般的に巨大な組織で、各セッションに別れて非常に密度の濃い専門的な議論を行う。
このような場合、ある非常に特定な人と深い出会いを形成するのは可能だが、なんとなくその話題に関心がある人や、多くの人に自分のアイデアを伝える事は難しいのかもしれない。
では私が企画している勉強会(あるいはオフ会でもある程度アカデミックに近い物、SNSのオフ会では最近このような傾向が強くなりつつある。)はどこをターゲットとしているのだろうか?
ターゲットはずばり「オフ会」と「学会」の中間だ。とても曖昧な定義だが、実はこの中庸さが参加者の人気を集める原因なのかもしれないと思っている。いくつか勉強会の特徴や狙いを挙げておく。
・勉強会は「とりあえず関心があるけども、学会にはちょっと」と言うライトユーザも参加できる。
・勉強会はオフ会に比べるとややアカデミックなので、実は学会等で有名な人も参加したりする。
(上記2点はP2P勉強会で実証済み)
・上記2点に関して、参加者に対するターゲット層が広いので多くの人が参加可能になる。
・参加者が多いと(あまり参加者には気づかれてないが)一人当たりの参加費用を抑える事が出来る。
・参加者が多いと(これも参加者にはあまり気づかれてないが)著名人を講演者として呼ぶ事が出来る。
・アカデミックなメンバが普段接しないライトユーザと意見交換でき、研究等の刺激になる。
・勉強会のテーマがニッチになり過ぎないので、実はバラエティあふれるスキル、アイデアを持つ人の参加が見込まれる。その結果、参加者がそのテーマに対して「横断的な」人脈形成ができる。
P2P勉強会で一番の特徴と考えられるのは実は一番最後の項目だ。
P2Pというのは技術面、法律・制度面、ビジネス面という多くのトピックが含まれる分野で、それによって勉強会の中でもとても多様な人が集まっている。研究者、学生、ベンチャー、法律関係者、ライター、有名企業幹部etc...
このような人が一堂に会するのは実はあまり機会がなく、勉強会によって数多くのコネクションができたと言う人は多い。
もちろん勉強会はそのテーマについて、情報を共有・ディスカッションをするのが目的だが、私の当初からの目的であった「リアルでの交流」が自分の想定以上に活発であったのだ。
ではオフ会と学会について、どう考えるかと言う事だが、これは差別化戦略を取るのではなく、むしろ連携すべきだろう。オフ会⇔勉強会⇔学会という繋がりによって、多くの人がそのトピックに関心を持つだけでなく、コネクションを形成する事もできる。
次回勉強会に参加される場合には、名刺をたくさん持ってきて頂きたい。そこでプライベート、ビジネスで今後も良いお付き合いができる人とめぐり合えれば幸いである。
P.S. 本日結納を行いました。とりあえずほっとしています。
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