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2005.04.06

[Blog]BlogからVlogへ広がる世界と課題

Googleが動画を扱えるブログを開始する事は多くの人の関心を集めている。
グーグル、「ビデオブログの実験」へ--個人向けにアーカイブサービス提供 ~CNET

その前に日本でも注目すべき動きがあった。gooが動画ブログを始めたということだ。
動画でブログを楽しもう!~goo
動画ブログ開始(サンプル)

この動画Blogだがアメリカと日本では明らかにターゲットが違うと考えられる。

アメリカではデジタルビデオを所有する人間、おそらくデジタルビデオを購入する事からメインターゲットは20代~40代の家族を持つ男性だ。またビデオ編集能力がある人に限られる。これらのターゲットはインターネットのヘビーユーザと重なる。またはPCに強い関心をもつ10代後半~20代後半の男性も可能性としてはある。

しかし日本の場合(すなわちgoo)は明らかに違う。これは投稿の際に動画をFOMAなどの携帯のビデオ記録機能を使えるからだ。現在の動画記録機能の携帯を持つ人の率から考えるとアメリカより「ライト」なWEBユーザまでターゲットとして想定する事が出来る。つまり、動画Blogを書き込める人のポテンシャルは日本はとても大きいのだ。

現在、MixiやBlogで携帯からの読み、書き込みが普及している事を考えると(さらに画像を添付する事も含めて)すくなくとも日本ではこのような動画Blogがブレークする可能性は大いにある。むしろ日本固有(つまりベンダーは携帯に高機能を持たせ、それを使いこすユーザが多いこと)の文化に適した物であるとも言える。もし阻害要因があるとすれば、自分、友人が写っている動画をそのまま不特定多数に配信するのに大きな抵抗があることだろう。
そういう意味で最初は風景、食べ物、イベントの様子などがvlogのコンテンツとして集まる可能性がある。もちろん、vlogリーダ的な人が現われ、自分が出演することも考えられるだろう。この辺はBlogと同じだ。

gooの場合、動画Blogを始めたのは単なるユーザ獲得、囲い込みだけではないはずだ。戦略的にはFOMAのテレビ
電話機能を一般ユーザに根付かせる要因になると考えているのではないだろうか?(ちなみにgooはNTTグループ)
また、動画を投稿する際のパケット量も大きいから、ユーザが定額制に移行すること考えられ、これはARPUが増える事に直結する事から携帯事業者に大きな収益が見込めるだろう。もちろん、動画動向でなく、携帯で閲覧するときも同様である。
FOMAとポータルの連携を考えると、今後はテレビ電話の動画をある時間保存させ、それを特定の人だけに見せるサービス、なんてことができるのかもしれない。むしろアマチュアが撮る「動画」の性質を考えるとその方が成功するモデルだと思われる。

さて今回のニュースはヨーロッパでも大きく紹介されている。私が面白いなと思ったのはBBCのニュースである。
Google to start 'video blogging' ~BBC

この記事で注目すべき所を引用する。
Video blogging - vlogging - is still a new phenomenon but is expected to take off as web space becomes cheaper - or even free - and digital cameras become ever more sophisticated.

ここで、動画Blogのことを「vlog」という新しい用語で紹介している。WEB logが「Blog」呼ばれたように、動画Blogも「vlog」と呼ばれるがすぐにやってくるのだろうか。。。

ではvlogの世界は明るいのか?と言われると必ずしもそうではない。主な課題点を上げてみよう。

一つは明らかに動画を収容するためにポータルサイトは巨大なストレージを用意する必要があるからである。想定されるビジネスモデルとしてはある一定量以上のストレージを使う場合には有料とすることが考えられる。とはいえ、これもvlogが多くのポータルで採用されれば、mailやBlogのように無料の使用容量の拡大合戦が始まり、ポータル側が一向に収益をもたらせない結果に陥る可能性は充分にある。

もう一つは多くの人がvlogを利用すると、ポータルサイトはアップデート及びダウンロード(つまり不特定多数のユーザからの視聴)の際に非常に多くの帯域を確保する必要があるのである。これを解決するアイデアは(すくなくとも私は)見当たらない。CDNを使う事も考えられるが、対処療法に過ぎないだろう。

ただし、vlogをポータルで使わないとなると話は別だ。つまり、P2Pネットワークを使いvlogを扱うようになればトラフィックの問題は解決できる。P2Pネットワークを使い、BBS、wiki、Blogとアプリケーションは進化してきたが、近いうちにvlogもP2Pで実現されるのかもしれない。ただし、動画のファイルサイズは非常に大きいからvlogをP2Pで実現したとしたとしても、ノードの負担は今までよりも桁違いに大きくなるだろう。

ユーザ側の影響としてはPodcasting(特にSkypeによるPodcasting)が始まっている事を考えると、RSSと連動して将来の携帯端末を用いて多くのvlogを当たり前のように閲覧する時代が来るのかもしれない。そして恐らくその端末は携帯電話になるだろう。


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コメント

こんにちは、はじめまして。
ご意見に賛成です。詳細はブログに書きました。では、また・・

投稿: flatheat | 2006.02.02 10:49

vlogと検索して、TOMOさんのBlog見つけました。
私はFreevlogというサイトを参考にvlogを作成してみました。作成したばかりですが、よかったら見てください。
http://blog.kayophoto.com

サワグチカヨ

投稿: kayo | 2006.01.05 11:03

rocketさん:
コメントありがとうございます。
>しかしながら、今のケータイ動画の画質が悪すぎます。
確かにそうですね。しかし携帯からSNSやBlogへの画像貼り付けが(低画質にも関わらず)盛んであることを考えると将来性は大きいですよね。

vlogの映像をrssで配信してpodcastingの映像版とかが出れば面白いのですが。PSP等を上手く活用して。あるいは携帯と連携して。

投稿: Tomo | 2005.07.26 00:51

私もVlogの盛り上がりに関心をもってます。TOMOさんの指摘されるように、日本ではケータイ(動画)を、やはりブログとの連携キーとなると考えます。しかしながら、今のケータイ動画の画質が悪すぎます。また、スト-ミングもフラッシュ規格のほうがいいかなとも思います。今後はケータイ動画の性能が向上させてくることが考えられます。また、デジカメで動画機能が優れているのメーカー、ソニーや三洋などがそこに絡んでくることも考えられます。

投稿: rocket | 2005.07.23 14:34

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