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2005.03.16

[P2P]DHTによるコンテンツ管理システムの提案

先日P2P Todayで紹介されたcedさんのBlog「分散ハッシュテーブルとクリエイティブ・コモンズ」に触発されて、これを技術面で議論したいと考えている。

基本的には私のHPに書いてある2つの記事がベースとなる技術である。
「P2Pによるコンテンツ流通、課金」
「P2Pと認証」

大きな流れは次のとおり:

1)著作権者はコンテンツについて、コンテンツの流通条件、利用条件、購入価格等を書いたメタデータを作成する。
コンテンツとメタデータのバインド方法は、コンテンツのハッシュ値を使う。すなわち、メタデータにハッシュ値を入れ、このメタデータを著作権者によって電子署名することにより、第三者による改ざんを防止する。なお、著作権者の公開鍵は著作権者用CAによって保障されている。

2)コンテンツが流通するときには基本的にはメタデータも一緒に流通させる。なお、著作権者はDHT(分散ハッシュテーブル)上にメタデータを蓄積させて置く。

3)DHTに著作権者の電子証明書を公開させておく。

4)ユーザがコンテンツを利用する時にはメタデータを参照することになる。なお、メタデータが一緒に流通してない場合には、コンテンツのハッシュ値からDHTに蓄積されているそのコンテンツのメタデータを検索することになる。

5)ユーザはメタデータが本当に正しいかどうか、DHTに蓄積されている著作権者の電子証明書によって検証する。
検証がうまく行けば、ユーザはコンテンツを利用することができる。

5’)ここで、新たなDRMを導入することが考えられる。そのDRMは導入したメタデータによって利用、課金が出来るシステムである。また、メタデータをコンテンツ編集ソフトが理解することにより、新しい著作物+メタデータが生まれ、それがコンテンツ流通させる事が考えられる。

※例えば、コンテンツの2次利用をする場合、コンテンツの再編集した人の電子署名に、さらに再度コンテンツを作成した1次著作権者の承諾(つまり電子署名)をして、コンテンツ流通させることが考えられる。この場合、メタデータは著作権者に対して入れ子(ネスト)構造となる。なお、メタデータに2次利用が無条件で認められている場合はこのような承諾は必要ない。

ざっとこんな感じである。
このモデルの上手い点はコンテンツのハッシュ値がキーになって、コンテンツとメタデータのバインドができるだけでなく、サーバレースでもメタデータの検索を行う事が出来る点である。(つまり、最悪の場合ノードがDHTに参加できればコンテンツと一緒にメタデータを流通させる必要はない。)

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