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2005.03.03

[P2P]DHTの時間的考慮

P2P勉強会では様々なテーマを元に講演が行われたが、特に今回興味深かったのはNAISTの飯村氏の「P2Pゲーム」についての講演だった。資料については、下記のページに置いてあるので参考にして欲しい。
http://homepage3.nifty.com/toremoro/study/study2.html

そこで飯村氏が注目していたのは、時間によるユーザ数の変化である。
つまり、夜はユーザが多く朝は少ない。

DHTでゲームを構成する場合、ゲーム人数が多い夜はもちろん考慮しないといけないのだが、ユーザ数が少ない朝だと、他のプレイヤーの保持しているデータを少ないユーザで分割統治する必要があるので、ユーザ負担が大きくなる事が考えられるのだ。この辺のことをきちんと考慮しているDHT研究開発者は少ないのではないだろうか?

となると、これを解消するには以下の2つのアプローチが考えられる。

1.事業者等がサーバを用意し、サーバがDHTに参加する。このときにサーバがバーチャルで複数のノードを管理するように見れれば、ユーザ数変化によるユーザ負担が少なくなる。

2.事業者等(またはユーザの協力の下)が常にDHTに参加しているノードをある程度用意する。

いずれにせよ難しいのだが、1.のアプローチだと事業者の負担が重いので、ビジネス的には問題があるのかもしれない。

飯村氏は講演を締めくくるにあたり、全世界にユーザが散らばれば、時差の関係からそのような時間によるノード数の変化はおこりにくくなるだろうと主張した。確かにそうで、凄い発想だなぁ、と思った。

今後も飯村氏の研究に注目していきたい。

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