[P2P]アドホックネットワークってどうなの?
最近携帯電話のパケット料金定額制や、PHSの音声通話の定額制などがでてきた。現在でも100Kbps程度第四世代になると数Mbpsの携帯が出てくるから、ホットスポットの優位性はだんだん崩れて行くかもしれない。
ところで、Naspterが現われた頃はアドホックネットワークがビジネスで成功するということが言われ大変注目を浴びた。ところが現在では技術的には関心があるけどもビジネス的には「???」の人が多いのではないだろうか。
アドホックネットワークで成功するビジネスモデルといわれたのが、定額制(あるいは無料)の広帯域通信である。しかし、これは携帯電話のパケット定額制によって魅力が薄れていると個人的には考えている。読者の皆様はこれに関し、どう思われているだろうか?
軍隊などではアドホックネットワークが以前注目されている。これはそもそもネットワークを形成するのが難しい環境でアドホックネットワークが有効だからである。その点では天災によって壊滅的な被害を受けた都市の復興における初期のインフラ整備にも有効であろう。しかしながらこれはかなりニッチな市場でビジネスとしても規模はそれほど多くないだろう。
私が「アドホックネットワーク」を普及するには、携帯電話にそれを具備させることが必要だと感じている。もちろん機械やセンサーにつけることも考えられるが、それはインフラを安くすることに注視し、それ以上の「面白さ」が感じられない。また、定額制通信となった今、アドホックネットワークに繋がったとしても携帯電話会社のARPUを大きく下げるわけでは無い。
では、携帯電話でアドホックネットワークができたらどうなるであろうか?個人的にはある距離的に近い集団に対して「情報」を一斉同報するのに使うべきだと思う。とりあえず自分が思いついたことを列挙する。
1)ビジネス関連の懇親会があったとする。普通は名札を見ながら挨拶し、会話をしながらその人の趣味や嗜好などを聞く。これは非常に大変な作業だ。
もし、自分の趣味や嗜好などの個人情報を入れておき、その場にいる人に一斉同報すれば、閲覧者はその情報を見ながら、その人とコンタクトを取る事ができるだろう。異なる集団への一斉同報ができないように、グループ用のID(VLANみたいなもの?)をつけておくのも面白いだろう。
2)駅に対してその付近の混雑状況などを一斉同報する。例えばホップ数を決めておけば駅付近にいる人まではその情報を得る事ができる。特定エリアの人に一斉同報するのに向いている。
3) 2)に関連してある店のクーポンや特売情報をその付近の人に知らせたい。その店から情報をプッシュさせる。あるいは、広告看板が電波を発して、自動的に広告情報が携帯に蓄積される。(ただし自分の嗜好外の情報は自動的に削除される。
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4)スタジアム(例えばサッカー)の観客に対して、スタジアム側のサービスとして付加情報として選手の個人情報(過去の経歴、パス成功率まど)や観客からのメッセージを流す。あるいはホールにいる人だけプレミアムな画像・ゲーム・音楽コンテンツ・電子チケットなどを配信する。あるいは学校で特定クラスの人に宿題を配信するとか。
ざっとこんな感じだ。
携帯におけるアドホックネットワークの利用シーンについて書いてみた。アドホックネットワークについてユニークなビジネスシーンがあれば是非教えて欲しい。
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